急激な減薬によるうつ病の恐ろしさ・その1

日記
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わたしは、この30年間うつ病を患っておりますが、医師による急激な減薬によって頭がおかしくなってしまい、精神科に3か月入院してやっと正気を取り戻すことができました。

何しろ30年もの長期間頭がふらついていましたので、いつ頃から書き始めたらよいのかよくわかりませんが、ともかくまだ若かった発病の少し前から書き始めます。

まだ元気に仕事をしている頃でした。仕事が終わってからパソコンに当日の書類をかたずけていたときに突然目の前が真っ暗になり倒れこみました。

幸い座布団の上だったのでケガはしなかったのですが、2回ほど意識を失いかけながらなんとか横になって休みました。横になっていても一向に快方はせず、30分に1回くらいに頭のてっぺんで大きく脈を打ち、今にも血管が切れるのではないかと思うくらいでした。

1時間ほどすると少し落ち着いてきたので、母と一緒にタクシーに乗って近くの大学付属病院へ向かいました。15分くらいで病院には着いたものの、日曜日の夜だったこともあってなかなか順番が回ってきません。

やっとのことで順番が回ってきた時に、お医者さんからは忙しい時に勝手に来るな、明日になってから来いと強い口調で言われびっくりしてしまいました。一応血圧だけでも測ってやろうと言って測ってくれたところ普段の私の血圧は128ー72くらいでしたが、その時は200-90以上でした。怒った顔をしながら先生は私をすぐに追い返しました。

言われた通り横になって安静にしていても、相変わらずあたまのてっぺんではドクドクと凄い脈を打っています。このまま言われた通りにしていて血管が切れはしないかと心配でたまらず、仕方がないので救急車を呼びました。

しばらく待っているうちに、やっと救急車が来てくれました。今度の病院も同じ大学の系列の附属病院でした。そこでもまた、ただのカゼの引き始めじゃないのか?と言われ熱を測ったところ37.8°だったので、精神安定剤を1錠処方してこれを飲んで明日どちらの病院でもよいから来るようにと言われて帰りました。

翌日の朝になっても具合よくならないので、大学病院は嫌になって近所の内科に行くことにしました。

先生に昨夜の話をして、もう一度血圧を測ってもらったところまだ高いので降圧剤1週間分と精神安定剤を1週間分(1日4錠)もらって帰ってきました。その晩から降圧剤と精神安定剤を処方通り飲み始めました。

昨夜から薬を飲まないと気分が落ち着かなく不安でしょうがない状態のままです。まあ試しに1週間飲んでみることにしました。

翌日になると血圧はだいぶ下がったようで、もう頭のてっぺんで脈を打つことはありません。しかし一応降圧剤も1週間飲むことにしました。精神安定剤は今まで飲んだことがなかったので少し心配でしたが小さめの錠剤でしたのできちんと飲みました。

あっという間に一週間が経ち、内科へ再び通いました。先生の見立てでは血圧はもう下がったので、あとは神経が休まるまで精神安定剤は飲んでみてくださいというお話でした。

この錠剤をまさか13年も続けて飲むことになるとは思いもよりませんでした。

集中して仕事をすると疲れてしまってしょうがないので、休み休み仕事をするようになりました。疲れが全身を襲いだるくて朝は10時30分頃にならないと起きられなくなりました。両親からは、怠け者扱いをされて自分でも何が何だかわからないまま辛い生活が続きました。

降圧剤の処方は1週間で終わり、あとは精神安定剤だけ飲むようになりました。先生の診察では倒れた時はパニック発作でその後はうつ病の症状だということでまあこんなものかと思いました。

初めの半年くらいは4錠でしたが辛くなると先生にお願いして6錠に増やしてもらって、飲むようになり辛さは和らぐものの、頭はボーっとしてますます元気がなくなってきました。

それからは毎週42錠処方してもらい、血圧を測って特に異常が無ければそれだけで診察は終わりです。これは13年程続きました。詳しい知識が無かったので、こんなものかな?という感じで特に気にもしませんでした。

さすがに13年も飲み続けていると、このままで良いのかな?と思うようになって、自分の意志で減薬を試みました。

減薬方法はネットで検索して、一番ノーマルな方法の2週間で半錠づつ減薬するというやりかたです。その日の晩に飲む時から始めました。1日5錠半にして飲み続けました。初めはちょっと不安でしたが、特に離脱症状は出ずに無事に半錠の減薬には成功しました。

この経験をもとに2週間に半錠の減薬を続けていきました。先生には何も言わずに精神安定剤は6錠のまま貰って減薬していることは黙っていました。

順調に6錠から5錠半、5錠、4錠半、4錠と減薬が成功してこのまま減らしていけば薬も無くなってうつ病も治るのではないかと期待するようになってきました。しかし頭のボーっとしているのはなかなか治まりません。

37歳から13年間、つまり50歳まで大切な人生を棒に振ってしまったのです。しかしまだこれから頑張ればなんとかなると自分に言い聞かせ家業に精を出しました。

減薬も順調に2錠までになり、あと少しだと思いながらもあせらずに2週間に半錠のペースはくずさずに1錠半にしていた時に、急に気分が悪くなり半錠増やしたところ症状は治まりました。精神安定剤で離脱症状が出たのはこれが初めてでした。それからというものはポケットに必ず1錠入れてお守り代わりに持ち歩くようになりました。

先生にお話ししても量を増やすだけでしたし、あとは自分の強い意志で減薬するほかはないと思いました。毎日1錠半に挑戦しながらの服用になりました。私の離脱症状は、フっと記憶が飛ぶのです。歩いている時の不安感もかなりのものです。まだ少しも治ってないじゃないかという気持ちで、先生の所にはほとんど薬を処方してもらうことだけに通っていました。

それでも仕事に支障がでても、なんとか1錠半に減薬したくて頑張っていました。そのため手がしびれたり気が遠くなったりと大変な生活です。もうどうでもよいとやけになってしまいました。

そんな時に突然小学校時代の友人が浜松から実家に帰ってきたため、ついでに家に遊びに来てくれました。その時に初めてうつ病で頭がボーっとして辛くてしょうがないと言うと、なんとその友人もうつ病で通院していると言うのでどんな病院に通院しているのか聞きました。

すると、うつ病は精神的な病気だから内科ではなくて専門のメンタルクリニックに行った方が良いということでしたので私も早速ネットで検索して良さそうな感じのサイトを選んで新宿にあるメンタルクリニックに決めました。これで楽になれると思って目の前が明るくなりました。

受診するにはまず、これまでの経緯を詳しく書いたものを持って行こうと思いA4用紙10枚くらいに詳しく書いてプリントして用意し、電話をして初診の予約をしました。(メンタルクリニックはプライバシーが守れるように完全予約のところがほとんどです。)

予約した日時の10分くらい前に受付に行って手続きをしました。20人くらいが座れるように椅子が整然と置かれていました。もう患者さんは10人以上座っています。私も静かに座りました。診察室にはドアがついていて少し離れているため、内科と違って患者さんの声や先生の声も聞こえません。

順番が来て、呼ばれたので診察室に入りました。初対面の先生は真面目な感じの先生でした。私は挨拶をしてから、持ってきた経緯をプリントした書類を先生に渡しました。

先生はそれを一読すると、では診察を致しますとおっしゃっていろいろとお話していただきました。薬の種類が少し増えていました。どれがどんなように効くのかはわかりません。ネットで調べてみたところでは、直接うつ病に効く薬というよりは別の病気のてんかん発作などの薬を転用しているようでした。

このメンタルクリニックも8年間通うことになります。ここは、定期的に血液検査もしました。血液の成分によってうつ病が直ってきたかどうか判断できるようです。大体20日に1回くらいの間隔で受けました。

通院が決まった時に先生がもう一生お酒は飲まないようにとおっしゃったのでお酒は飲むことができなくなりました。私も頭のふらつくことが無くなるならばと思い断酒を決心しました。

さて、これで具合が良くなってくるかとくるかと思ったら大間違いでした。今度は別の薬の副作用で手の指が震えてしまうので精密作業の家業をするのにゆっくりしかできなくなって困ってしまいました。先生に話しても治療の為に必要だからと薬を換えてくれないので、これでは何のために病院を替えたのか訳がわかりません。いったいどこに行けばよいのでしょうか?

でも、一度決めたら様子がわかるまで同じクリニックで診てもらおうと思っていたので通院を続けることにしました。頑張って通院して3年が経った時、うつ病は軽快してきたかというと全くの反対で手の指は震えているままでお酒を一滴も飲んでいないのに頭もボーっとしているままでした。それであきれてしまってお酒はまた飲むことにしました。

その後も5年間通いましたが、一向に良くならずしっかりと仕事が出来ず生活も苦しくなってきたところで、先生から障害年金のことをしっていますか?と聞かれたので知りませんと答えると診断書を提出すると障害年金が受けられることがあるのでやってみますか?とおっしゃたのでよろしくお願いいたします。と答えて障害年金が受けられるように手続きをすることになりました。

区役所の年金課に行って申請書類を貰って自宅でよく読んだところ診断書が2通必要なことを知り、先生に2通の診断書(1通15,000円※通常3,000円~15,000円)をお願いしました。

診断書が出来上がってから書類等と一緒に提出したのですが、少し心配になって検索したところ申請が通るかどうかわからなくなって、障害年金専門の社会保険労務士に相談したところ提出した書類を返却してもらうように言われたため、すぐに返却してもらいました。

その申請書と診断書を社会保険労務士に見せたところ、このままでは3級になってしまい障害年金は貰えませんと言われました。提出書類の記載と診断書がこの程度では3級となってしまうので国民年金では障害年金3級になってしまうので受給することは出来ないということでした。

驚いて先生に社会保険労務士の同席を求めましたら、会社の上司でも同席を認めないのに社会保険労務士の同席が認められるか!と烈火のごとくお怒りになったので、その日を最後にクリニックを後にしました。よく見てみれば先生の書いた診断書ではどう考えても3級まででした。

今度は社会保険労務士の言うとおりにすることにしました。

まず、新しいクリニックを探す必要があります。幸いメンタルクリニックを社会保険労務士はよく知っているのですぐに池袋のクリニックを紹介してくれました。

通常は以前の医師の紹介状を持参するのですが、喧嘩して止めたので紹介状は無くてお薬手帳だけしかなかったために新しいメンタルクリニックにはお薬手帳だけ持参して受付に行きました。

受付で、心理テストを受けるように言われたので個室でテストを受けて待合室でしばらく待ちました。名前を呼ばれて診察室に入るとテストの結果が非常に悪くこちらのクリニックで診療を受けることになりました。

                                                                                                                                                                                 

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